海外施設レポート

ドイツ編1

ドイツのデイケアにお邪魔しました。~生活そのものを提供

<普通のマンションの1室で>

ドイツの、とあるデイケアにお邪魔させて頂いた時の話です。日本の公団のような、懐かしい外見のマンションの1階にあり、手作りの表札が掛けられていました。鉄の扉を開けてお邪魔すると、リビングと台所と食事スペース、簡単な寝室という構成で、1LDKの友人の家に来たような気持ちです。6~7人の利用者の方と、ケアワーカーの方が2名、ちょっと狭い間取りの中、近い距離でコミュニケーションをされていました。


部屋毎に雰囲気作りを

リビングには深く腰掛けるソファや安楽椅子が置かれ、少し暗い室内はとてもリラックスできる印象です。深い色の壁には、絵が飾られていました。キッチンスペースは対照的に、照明も明るくされていました。部屋毎に雰囲気を変える事で、気持ちのメリハリをつけられたり、その日の自分の気分に合った過ごし方が選べるな、と感じました。この日は利用者の方のお誕生日で、テーブル用意やお茶の用意等を、ワーカーの方と利用者の方で行われていました。お客さんではなく自分の家の延長として振舞われている事で、キッチンには活気があふれていました。キッチンの奥には、休憩の為にベッドが置かれていました。窓辺に植物が置かれ、深緑のカーペットが敷かれており、キッチンスペースの隣にありながら随分落ち着いた印象に、がらっと変わっていました。

大きな鏡台

私が最もこのデイケアで印象的であったのは、ベッドの脇に大きな鏡台が用意されていたことです。ワーカーの方に伺うと、休憩をしたあとに、身だしなみを整えるのに使用されているとのことでした。身だしなみに興味を持つということは、社会や他者に対して興味を持ち続けるという事にもなります。鏡で自分を確かめるということは、自分を理解し受け入れる為にもとても大事なことです。起きて自分を確かめ、人と会う為の準備をする。 ハンドクリームや櫛で身づくろいをすることは、体の覚醒にも大変意味のある動作だと思います。

生活の流れが存在

このデイケアでは、様々な日常生活が連続して行える場所として、とても良いなと感じました。リラックスして、おしゃべりをして、食事をする。休憩に睡眠をとり、身だしなみを整えて、再び人と交流する。沢山の事が行われていました。入り口も廊下も狭く多少の段差もあり、決してバリアフリーの施設ではありません。ですが、今までの生活と変わらない段差、狭さで生活出来る支援体制があるならば、手厚い改造を行った施設でなくとも、かえって充足した時間を過ごすことが出来るのでは、と強く感じさせられました。

<<今までの生活の延長上に、生き生きした時間は有る!>>


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