海外施設レポート

スウェーデン編①

スウェーデンで大腿骨を骨折したら?

高齢者の大腿骨骨折の場合、日本では1ヶ月以上の入院期間を要します。ここで、寝たきりになってしまう方も多いと伺います。他の国ではどのようになっているのでしょうか?スウェーデンで大腿骨を骨折した場合について、お話しますね。


退院まで早いですね~

まずスウェーデンでは、病院での治療終了後5日で、自宅かグループホームのどちらかに移ることになります。もう退院?早いですね。退院後の住居については、ニーズ査定主事(ケアマネージャーのような役柄)が、本人、家族、医師、看護師、作業療法士と共にミーティングを行います。そして、本人は日常生活において何が出来、何が出来ないか?自宅に居住可能か?改装をすれば可能か?家族の支援は得られるのか?といったことを元に、支援の形を決定します。

ホームヘルパーさんの裁量が大きい!

自宅での居住が可能で、支援にプラスが必要な場合、ホームヘルパーが派遣されます。ニーズ査定主事は「1週間に3日、2時間の支援を行う」という決定まではします。そして本人の生活パターンの把握や、実際の支援内容については、ヘルパーが本人宅へ出向き、本人との話し合いの上で決定します。ヘルパーは、本人の症状の変化で支援時間増等の必要を感じれば、主事に申し出ます。許可が出れば、応じて支援体制も変化していきます。

また、ヘルパーサービスを受ける高齢者には、責任者となるヘルパーが決定されます。ホームヘルパー1人につき、だいたい3人の高齢者の責任者を受け持ちます。生活に合わせて福祉用具を導入する場合も、作業療法士とヘルパー共に話しあうのです。

家で体を慣らしてきましょう。

自宅へ戻られる高齢者の方は、歩行車を利用し、イタタタ…とたまに顔をしかめつつ自宅内を移動されます。しかし、いつもの環境でいつもの通り生活をすることが、回復にもつながるようです。また、住み慣れた我が家での生活はやはり安心するものですね。スウェーデンでは転倒も多いらしいですが、その後の回復も早いとのことです。転倒予防も大事ですが、転等骨折しても復帰できる環境作りも、やはり欠かせませんね。

緊急アラームでの対応

また、高齢者の方が自宅で一人の時に、転倒してしまった。急に気分が悪くなった。そういった事態に対応するために、希望する高齢者の方に、緊急アラームが貸与されます。(認知症の方は利用できません。)首に掛けたり、腕時計のように巻いたりして携帯します。助けが必要と感じたら、アラームのボタンを押します。すると市の緊急センターにつながり、話をすることが出来ます。そして高齢者の自宅へ30分以内に、状態に適したヘルパーが到着します。到着するまでの間は、アラームを通じてセンター員は高齢者の安否を気遣います。声をかけつづけることで、状況の悪化を防ぎます。

高齢者の方を不安にさせない、退院後の支援体制作りが大事だな、と思わせられました。 実際日常生活をサポートするヘルパーの裁量や、高齢者本人の意向を尊重すること。これらが、骨折があっても自分の生活を続ける為に、欠かせないものの一つだと感じました。


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